プロフィール

 

教員基礎情報
氏名 石川 玲子(イシカワ レイコ) 所属 人文学科
ローマ字 専攻


学歴
入学卒業学校名学部・学科学位
 1988年03月大阪大学大学院文学研究科博士前期課程 英文学専攻 修了文学修士
 1990年03月大阪大学大学院文学研究科博士後期課程 英文学専攻 中退 
職歴(相愛大学)
開始年月終了年月学校名所属職名授業名
2013年04月現在に至る相愛大学人文学部人文学科(学科再編による)准教授 
2018年04月現在に至る相愛大学人文学部人文学科教授 
所属学会
阪大英文学会 / 日本ヴァージニア・ウルフ協会 / 日本英文学会 / 神戸外大英米学会 / 日本英文学会関西支部
学協会活動
開始年月終了年月所属役職名
2020年01月現在に至る日本ヴァージニア・ウルフ協会運営委員・例会委員
2021年04月2022年03月日本英文学会関西支部大会準備委員会副委員長
2022年04月現在に至る日本英文学会関西支部大会準備委員会委員長
社会貢献活動等
開始年月終了年月事項
2014年04月現在に至る大学コンソーシアム大阪 国際交流部会委員
2014年08月2022年03月大学コンソーシアム大阪 国際交流部会推進委員
2016年07月2016年08月大阪市西成区「英語コミュニケーション事業」受託事業者選定委員会委員
2017年07月2017年08月大阪市中央区役所「中央区役所語学研修」事業者選定委員会委員
2018年07月2018年08月大阪市西成区「英語コミュニケーション事業」受託事業者選定委員会委員
2019年12月2020年02月「住之江区基礎学力アップ事業」及び「住之江区中学生の海外派遣事業」事業者選定委員会
2020年04月2020年09月大阪市西成区「英語コミュニケーション事業」受託事業者選定委員会委員
授業科目等(現年度を含む過去3ヶ年)
年度学期授業名
2021前期英語圏文化入門
2021前期専門研究演習 (8)
2021前期人文学概論
2021前期専門応用演習A (7)
2021前期英語文学概論
2021前期翻訳入門
2021後期英語圏の社会と文化A
2021後期卒業研究 (8)
2021後期ステップアップ英語D
2021後期基礎演習B (2)
2021後期専門応用演習B (8)
2021後期英語文学講読
2022前期英語圏文化入門
2022前期専門研究演習 (9)
2022前期人文学概論
2022前期専門基礎演習A (1)
2022前期翻訳入門
2022前期英語文学概論
2022後期英語圏の社会と文化A
2022後期卒業研究 (9)
2022後期ステップアップ英語D
2022後期基礎演習B (2)
2022後期専門応用演習B (8)
2022後期英語文学講読
その他の教育活動
年度学内学外
2012夏期海外(ハワイ)研修引率(8月5日~13日) 
2015英国研修引率(8月27日~9月2日) 

教員研究業績
研究分野: イギリス文学
研究キーワード: ヴァージニア・ウルフ / キャサリン・マンスフィールド / イニシエーション / 社交 / 児童文学
教育上の能力に関する事項
教育方法の実践例
開始年月終了年月表題概要
2002年04月現在に至る授業の進め方、内容の改善のための施策:各学期の最後に、自由記述方式で、授業の進め方や内容、テキストについての感想、意見を受講者に書いてもらい、授業の改善に役立てている。
2002年04月現在に至る学生参加型の授業「英米文学概論」「英米文化入門」「翻訳入門」「翻訳演習」などの授業で、グループでのディスカッションや、グループまたは個人での発表と他の学生との質疑応答などを授業に取り入れ、学生自身が積極的に授業に関わることが出来るよう心がけている。
職務上の実績に関する事項
免許・資格
日付免許・資格概要
 高等学校・中学校教諭専修免許状(英語) 
研究業績に関する事項
著書
書名単著・共著年月発行所、発表雑誌 (及び巻・号数)等の名称編者・著者(共著の場合のみ)該当ページ数概要
『藤井治彦先生退官記念論文集』共著2000年03月英宝社『藤井治彦先生退官記念論文集』刊行会565-576「伝統からの出発―Virginia WoolfのNight and Day」(pp.565-576)を執筆。V. Woolfの初期の作品Night and Dayの分析を通して、作家ウルフの「歴史・伝統」に対する複雑な思いをフェミニズム的視点から論じた。編集委員として編集に携わった。執筆者72名。
『<異界>を創造する―英米文学におけるジャンルの変奏―』(阪大英文学会叢書3)共著2006年11月英宝社玉井暲・新野緑 編著107-125「ヴァージニア・ウルフ『船出』における「異界」の意味」(pp.107-125)を執筆。ヴァージニア・ウルフの処女作『船出』におけるヒロインの南米への旅と死をヒロインのイニシエーションとの関わりから論じた。その他、文学作品に見られる「異界」の諸相を多様な英米文学作品を取り上げて論じた論文が集められている。執筆者18名。
『英米文学の可能性―玉井暲教授退職記念論文集―』共著2010年03月英宝社玉井暲教授退職記念論文集刊行会795-806「子供から大人への旅―『ディア ノーバディ』のクリスとヘレンの場合―」(pp. 795-806)を執筆。現代児童文学作家バーリー・ドハティの『ディア ノーバディ』を取り上げて二人の主人公の自己探求が、彼らの存在の原点である家族、特に母親とのつながりの再認を経て成し遂げられる過程を論じた。執筆者71名。
『言葉という謎――英米文学・文化のアポリア』共著2017年03月大阪教育図書御輿哲也・新野緑・吉川朗子編著409-425本書は言葉のあり方について目を向け、精緻な「読み」を通して、英米文学・文化の様々な魅力を見いだすことを目指したものである。その趣旨の下「反転し続ける意味――『幕間』の「窪地」をめぐって」において、ウルフの最後の作品『幕間』のテクストに繰り返し現れる「空っぽ」という言葉や「窪地」のモチーフの表す意味を探り、ヴァージニア・ウルフの言葉の両義性・曖昧性、個を超えて広がる精神世界への指向について論じた。そして、その精神世界が、『幕間』に続いて構想された、文学の歴史をたどる未完のエッセイの序章にあたる「アノン」の中で、社会的に孤立しているが故に何にも縛られない無名の詩人アノンが歌う「コミュニティ全体に共有される感情」につながるものであると考えられることを指摘した。執筆者26名。
論文・解説等
書名単著・共著年月発行所、発表雑誌 (及び巻・号数)等の名称編者・著者(共著の場合のみ)該当ページ数概要
The Leaf-encumbered  Forest: Mrs. Dalloway’s Ego単著1988年12月Osaka Literary Review No. XXVII pp.73-85V. Woolfの小説Mrs DallowayのヒロインClarissa Dallowayの内に対立的性向、すなわち性的忌避・潜在的死願望と世俗的野心・生への執着とのアンビバレントな衝動が存在することを、Clarissaの意識描写に現れる森のイメージと、彼女が鏡に向かった時の鏡像の描写に注目してテキストを分析した。pp. 73-85 昭和63年12月1日
創作への意志―Jacob’s Room試論単著1989年12月Osaka Literary Review No. XXVIII pp. 154-168V. Woolfの小説Jacob’s Roomを、エッセイA Room of One’s Ownにおける主張をもとに読み解くことを目指した。WoolfはA Room of One’s Ownにおいて、文学の創作に不可欠と彼女が考える “androgynous mind”が現代に失われているとして、その理由をフェミニズムの立場から論じた。これを踏まえJacob’s Roomの作品世界をフェミニズム的問題意識を孕みつつ過去への郷愁を反映したものとして読み解いた。pp. 154-168 平成1年12月1日
To the Lighthouse におけるテクストとLilyの絵のパラレリズム―包括・統合への試み単著1994年03月『相愛女子短期大学研究論集』第41号 pp. 99-114V. Woolfの小説To the Lighthouseのテキストの展開とLilyの絵の創作過程がパラレルな関係にあることに注目して、作品のメタフィクション的側面を分析し論じた。両者は共に家父長制イデオロギーの掲げる真理とは異なる統合的ヴィジョンを求める。開き直ることの出来るポストモダンの作家とは異なり、それが不可能な試みと知りつつ求めずにおれないところに両者の抱える問題がある。pp. 99-114 平成6年3月1日
内と外のモザイク―V. Woolfの“Kew Gardens”単著1996年03月『相愛女子短期大学研究論集』第43号 pp. 87-99V. Woolfの短編 “Kew Gardens”について作品の構成に着目し、Woolfが好んで扱ったテーマである「自我」の問題との関わりから論じた。様々な「内的世界」を抱える人間と「非人格の世界」としての蝸牛が交互に描かれてモザイク構造をなしている。二つの世界が融合し、「人生」の一面が描出されたかに見えながら、実は「人生」の真の姿は求めても常に遅延され続けることをテキスト自体が露呈している。pp.87-99 平成8年3月1日
“Liminars”の孤独―Katherine Mansfieldと3つの短編―単著2006年03月『相愛大学研究論集』第22巻 pp. 17-34“liminality”という心理学、文化人類学の概念を用いてKatherine Mansfield とVirginia Woolf の類似性を論じたAngela Smithの議論を踏まえ、Katherine Mansfield自身のイニシエーションとliminalityの問題について考察した。さらにその視点に立って子供から大人へのイニシエーションを扱ったMansfieldの三つの作品の分析を試みた。pp. 17-34 平成18年3月1日
ヴァージニア・ウルフが描いた「生」のかたち―クラリッサ・ダロウェイの死生観から―単著2008年03月『相愛大学人文科学研究所研究年報』第2号(相愛大学人文科学研究所) pp. 12-242007年9月6日相愛大学公開講座の内容を加筆修正したもの。ヴァージニア・ウルフの伝記的要素、創作意識を念頭に置きながら、『ダロウェイ夫人』のヒロイン、クラリッサ・ダロウェイの死生観を分析し、ウルフの作品に見られる生と死のテーマへのこだわりを論じた。pp.12-24 平成20年3月1日
『灯台へ』のパーティ―社交・芸術・女性のつながり単著2011年10月『ヴァージニア・ウルフ研究』第28号(日本ヴァージニア・ウルフ協会) pp. 1-20ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』の重要なモチーフであるディナーパーティを、ウルフと同時代のドイツの哲学者・社会学者ゲオルグ・ジンメルの社交論とジンメルの議論をもとに独自の論を展開した山崎正和の社交論を参照しつつ論じた。その中で、社交と芸術のつながり、パーティにおける女性同士の連帯を読み取ることで、社交に活かされてきた女性の創造力が芸術の領域で受け継がれていく可能性が、作品に示唆されていることを指摘した。pp.1-20 平成23年10月1日(査読有)
パーティにおける生と死――ヴァージニア・ウルフとキャサリン・マンスフィールドの作品から――単著2015年03月『りずむ』第四号(白樺サロンの会) pp. 5-21ヴァージニア・ウルフは、個を重んじる男性中心的な考え方をずらすように、自己の世界と他者との交流の世界との間をより自由に行き来する女性たちを描いた。古くから文学作品のモチーフあるいは背景として描かれてきた社交、パーティを、そのような女性たちの視点から描いた、ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』『灯台へ』、さらにウルフと同時代の女性作家キャサリン・マンスフィールドの「園遊会」を取り上げ、ヒロインたちが作り上げる社交の世界を通して照射される生と死について論じた。(査読無)
ヴァージニア・ウルフの始まりと終わりの地――セント・アイヴスとロドメル――単著2016年03月『りずむ』第五号 (白樺サロンの会) 35-51ヴァージニア・ウルフの記憶の始まりにあるセント・アイヴスと、彼女が最後に住んだ地であるロドメルがウルフにとってどのような意味を持つ場所であったのかを検討した。その中で、セント・アイヴスにあるタランド・ハウスが彼女の幸福な幼年時代を象徴する場所であり、ロドメルのモンクス・ハウスはその過去の記憶につながる場所として、彼女に安らぎと幸福を与えてくれる場所であったことを示した。さらにモンクス・ハウスでの村のコミュニティや友人との社交を通して見えてくるウルフの矛盾する感情や性向を分析した。(査読無)
変容するblissと梨の木――Katherine Mansfieldの”Bliss"単著2017年10月ヴァージニア・ウルフ研究 第34号(日本ヴァージニア・ウルフ協会) 42-62Katherine Mansfieldの著作や伝記的研究を参照しつつ、彼女のバイセクシュアリティと結婚(制度)に対するアンビバレンスを明らかにした上で、"Bliss"の曖昧さを生むいくつかの要素を分析、考察し、そうした作者の複雑な意識をヒロイン、バーサの意識と作品の語りの中に読み込んだ。(査読有)
19世紀後半から20世紀におけるイギリス人にとっての「日本」―― イギリスと日本の出会い、そしてハーンからリーチへ単著2019年03月相愛大学研究論集 第35巻 1-1119世紀後半から20世紀に至る時期のイギリスにおける日本文化の受容について論じた。1858年日英修好通商条約以降、イギリスでは文化・社会的事情や芸術的思潮と結びつく形で日本の文化が受容されていった。それにより生じた日本ブームとジャポニスムの影響下で日本に赴いたラフカディオ・ハーンとバーナード・リーチが、自己のルーツや生い立ちの影響から西洋文明批判の視点を持ち、それぞれ独自の日本文化理解と受容に至ったことを指摘した。(査読有)
講演会
題目年月概要
『灯台へ』におけるリリーの絵とテクストの問題1991年03月日本ヴァージニア・ウルフ協会第58回例会
ヴァージニア・ウルフの世界―短編小説 “Kew Gardens”を中心に1995年07月平成7年度相愛女子短期大学土曜公開講座
キャサリン・マンスフィールドの描く女性たち1999年07月平成11年度相愛女子短期大学土曜公開講座
子供から大人への旅立ち―ヴァージニア・ウルフの『船出』を中心に2002年10月平成14年度相愛大学市民教養講座
ヴァージニア・ウルフが描いた生のかたち2007年09月平成19年度相愛大学公開講座
ヴィクトリア朝の残光 ― 『灯台へ』のパーティ2010年11月第30回日本ヴァージニア・ウルフ協会全国大会 (シンポジウム「ヴァージニア・ウルフのパーティ空間」のパネリストとして)
英米文学への誘い2013年09月平成25年度相愛大学公開講座「人文の時 part II」
英国モダニズム作家ヴァージニア・ウルフとキャサリン・マンスフィールドの描くパーティ2014年10月志賀直哉旧居 平成26年度秋期特別講座「白樺サロンの会」 
イングランド探訪――V.ウルフゆかりの地、セント・アイヴスとルイス2015年07月平成27年度相愛大学公開講座「人文の時 Part IV」
ヴァージニア・ウルフゆかりの土地、St. Ives と Rodmell2015年11月志賀直哉旧居 平成27年度特別講座 白樺サロンの会
キャサリン・マンスフィールドの「結婚」と「家庭」に見る曖昧さ 2016年10月第36回日本ヴァージニア・ウルフ協会全国大会シンポジウム: 「曖昧さの魅力 ― モダニズム期の女性作家たち」のパネリストとして。
映像・写真とともに味わうイギリスの詩2017年10月平成29年度相愛大学人文学部公開講座「人文学を楽しむ」
近代日本とイギリスの芸術家たち2017年11月平成29年度総合研究センター研究会「日本の近代―摸倣と創造―」
近代日本とイギリスの芸術家たち2018年03月平成29年度総合研究センター公開講座
シンポジウム「ウルフ、マンスフィールド、そしてアリ・スミス―英語圏女性作家の影響/継承」イントロダクション2023年11月日本ヴァージニア・ウルフ協会 第 43回全国大会シンポジウムにて司会およびイントロダクション担当
テムズ川とイギリスの歴史・文学2024年02月相愛大学人文学部公開講座「人文学を楽しむ Part 6」
その他
書名単著・共著年月発行所、発表雑誌 (及び巻・号数)等の名称編者・著者(共著の場合のみ)該当ページ数概要
Angela Smith, Katherine Mansfield & Virginia Woolf: A Public of Two(Oxford UP, 1999)(書評)単著2001年09月『ヴァージニア・ウルフ研究』第18号(日本ヴァージニア・ウルフ協会) pp. 118-123心理学に発し、文化人類学者Victor & Edith Turnerが一つの概念として発展させた “liminality”という概念、Julia Kristevaの「内なる外国人」「アブジェクション」という概念を援用し、Katherine Mansfield とVirginia Woolfの親近性とお互いへの屈折した感情を、両作家の書き残した様々な資料を駆使して分析した研究書を取り上げて論じた書評。著者の議論を概観した上で批評した。(査読有)
Maria DiBattista, Imagining Virginia Woolf: An Experiment in Critical Biography (Princeton University Press,2009) (書評)単著2010年12月『英文学研究』第八十七巻(日本英文学会) pp. 46-51本書は、Virginia Woolfのフィクションとエッセイの読みを通して、読者の想像力が作り上げるWoolf像を再現することを目的とした「批評的評伝の実験」である。著者が描き出す「Virginia Woolfの文学的人格」の5つの側面をたどり、著者の議論を概観した。その上で本書の試みの斬新さと意義を指摘した。(査読有)
夏期英語研修(英国立バンガー大学にて)報告単著2016年03月相愛大学研究論集 第32巻 25-29平成27年4月英国立バンガー大学日本研究所との間に結んだ協定に基づき、平成27年度(2015年)初めてバンガー大学での3週間の夏期英語研修を実施した。参加学生に同行し、プログラムを一部視察し、バンガー大学日本研究所のスタッフから様々な情報を得たことにより、英語研修の概要、プログラムの内容、ホームステイについて、報告を行った。