書名 | 単著・共著 | 年月 | 発行所、発表雑誌 (及び巻・号数)等の名称 | 編者・著者(共著の場合のみ) | 該当ページ数 | 概要 |
「自己意識特性が情報に対する興味の方向性に及ぼす効果」 | 共著 | 1996年12月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」
第6号 | 西迫成一郎、森上幸夫、桑原尚史 | pp.31~44 | 情報への興味の個人差を検討する一つとして、自己の注意がどこに向きやすいかの個人差である自己意識特性を取り上げ、自己意識特性が情報に対する興味にいかなる影響を及ぼしているかを検討した。
調査により得られたデータを分析した結果、自己の私的側面に注意を向けやすい人は、現在自己関連情報、他者関連情報を強く求めること、自己の公的側面に注意を向けやすい人は、現在自己関連情報、他者関連情報、生活関連情報を強く求めることが見いだされた。それに対して、社会的不安に関してはその効果はほとんど認められなかった。 |
「情報興味空間の状況依存性あるは状況独立性について」
| 共著 | 1997年07月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第7号 | 西迫成一郎、森上幸夫、桑原尚史 | 99~110 | 比較的分散が低くだれもが知りたいと思う情報を、状況独立的興味空間を構成する情報とみなし、その構造を因子分析をもちいて検討した。その結果、状況独立的興味空間は、自己関連情報因子、利益関連情報因子、安易的方略関連情報因子、容姿関連情報因子、非現実的利益関連情報因子、趣味関連情報因子、他者関連情報因子、予定関連情報因子の8因子から構成されることが見いだされた。これに対して、分散が大きく人によってあるいは状況によって知りたいあるいは知りたくないとされる情報を状況依存的興味空間を構成する情報とみなし、構造を因子分析をもちいて検討した。その結果、状況依存的興味空間は、異性関連情報因子、神秘的事象関連情報因子、生活関連情報因子、社会関連情報因子、他者関連情報因子、容姿関連情報因子、家族関連情報因子、身体関連情報因子の8因子から構成されていることが見いだされた。 |
「自己統制感、自尊感情 および不安が問題認識過程に及ぼす効果-行動規範の決定過程に関する研究(1)-」 | 共著 | 2000年12月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」
第14号 | 桑原尚史、森上幸夫、西迫成一郎 | pp.13~33 | 個々が解決すべきと考えている問題群を問題解決空間と呼び、この問題解決空間の規定因をみいだすことを目的として、問題解決空間と、不安、統制感、自尊感情、そして行動基準(適切さの基準)、それぞれの関係性を検討するための質問紙調査が大学生を対象として行われた。
得られたデータに対して相関分析を行ったところ、問題解決空間は、特性不安、状態不安と正の相関関係が認められた。また、問題解決空間は、統制感、自尊感情と負の相関関係があった。これらの結果は、特性不安および状態不安が高い人は問題を認識しやすいことを、また、統制感を持ち自尊感情の高い人は問題を認識しないことを示唆している。
また適切さの基準を構成する対人的道徳性、個人的規律性、組織的道徳性、組織的承認性、社会関係的道徳性、生活秩序性のうち、社会関係的道徳性以外において、問題解決空間と正の相関関係が認められた。これらの結果は、対人的道徳性、個人的規律性、組織的道徳性、組織的承認性、生活秩序性に関する行動規範を持つ人ほど、問題を認識することを示唆している。 |
問題解決空間の構造-問題認識過程の研究(1)- | 共著 | 2001年12月 | 「大阪国際女子大学紀要」第27号 | 森上幸夫、西迫成一郎、桑原尚史 | 49-58 | 個々人が持つ問題群を問題解決空間と呼び、この問題解決空間の構造を調べることと、これらの問題の認識過程を検討するために、問題の重要性、解決の可能性、解決の緊急性の間の関連性を調べる調査を行った。得られたデータに対して因子分析を行った結果、性格領域問題、対人領域問題、知的領域問題、生活領域問題の問題解決空間の4因子を抽出した。
さらに、大学生に対して、上記の4つの因子に高く負荷する40項目について、問題解決の重要度、問題解決の可能性、問題解決の緊急性について評定を求め、相関分析を行った。その結果、重要度、可能性、緊急性の間に相関関係が認められた。この結果は、問題解決の可能性が高いと思われる問題は重要度が高いと認識され、また緊急性の高い問題は重要度が高いと認識されること、緊急性の高い問題は問題解決可能性が高いと認識している事を意味している。 |
自己意識、セルフモニタリング、共感性、統制感、公正感が適切さの基準および問題解決空間に及ぼす効果 | 共著 | 2002年02月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究 第16号 | 桑原尚史、西迫成一郎、森上幸夫 | 1-15 | 本研究は、自己意識特性、セルフモニタリング傾向、共感性、統制感そして公正感といった特性と適切さの基準および問題解決空間との関係を検討するとともに、公正感の低下が自己意識特性、セルフモニタリング傾向、共感性、統制感といった特性とどのように関係して、適切さの基準および問題解決空間に影響を及ぼすのかを検討するために行われた。
分析の結果、1)公的自己意識、感情的暖かさ、感情的冷淡さ、統制感および公正感といった特性が適切さの基準に強く影響を及ぼすこと、2)社会的不安および感情的被影響性が問題の認識を強めること、3)統制感が低い個人が不公正な事態を認知すると、組織的承認性および生活秩序性に関する基準が低下すること、4)統制感の高い個人が不公正な事態を認知すると、性格領域および対人領域において問題をより強く認識する傾向にあることが見いだされた。 |
社会的公正感が、主観的健康感、心理的ストレスに及ぼす効果 | 単著 | 2002年03月 | 「相愛大学研究論集」 第18巻 | | 87-106 | 本研究は、健康心理学において主要な研究課題である主観的健康感および心理的ストレスに焦点を当てた研究であり、その規定因として、社会的不公正感を取り上げた。
研究結果から、主観的健康感の「心的動揺」と「身体的不健康」において、社会的不公正感の高群の方が低群よりも有意に平均評定値が高いことが認められた。これは、社会的不公正感を強く持つ人の方が心的に動揺しやすく、また身体的不健康感を強く持ちやすいことを意味している。 |
「問題の認識と統制感が主観的健康感と心理的ストレスに及ぼす効果」 | 単著 | 2003年03月 | 「相愛大学研究論集」第19巻 | | | ストレスの認知的評価モデルでは、受けた刺激が有害で問題が生じていると認識し、自分の持つ資源ではその問題を処理することはできないと判断した時に人はストレスを感じるとしている。
本研究では、統制感は問題が生じているとの認識に影響するのか、あるいは統制感は問題を処理するのに有効な資源をどの程度持っているのかの評価に影響を及ぼすのかを検討した。研究結果から、統制感は問題が生じているとの認識に影響することを示唆していると考察した。また、一部の結果から、統制感は問題を処理するのに有効な資源をどの程度持っているのかの評価にも影響を及ぼすと考察した。 |
「社会的公正さの判断基準の分析 -社会的公正判断過程に関する研究(1)-」 | 共著 | 2003年08月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第19号 pp.83~96 | | | 本研究では,人がいかなる状況において不公正という判断を行っているのかを、因子分析の手法を用いて分析することにより、公正に関する判断基準を明らかにすることを試みた.その結果,公正さの基準として、1)社会的規範との合致性、2)経済的交換性の均衡性、3)他者との平等性、4)評価の正当性、5)倫理との合致性、6)逸脱行為に対する相応の制裁という6つの基準が存在することがみいたされた。共著者:山口貴之、森上幸夫、西迫成一郎、桑原尚史 共同研究につき抽出不可能 |
「社会的公正判断過程における公正さの基準の分析 -社会的公正判断過程に関する研究(2)-」 | 共著 | 2006年07月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第25号 pp.13~33 | | | 本研究では,社会的不公正事態に対する公正の判断基準を検討した.自由記述法によって収集した社会的不公正事態に対して評定を求め、因子分析の手法を利用し公正さの基準を検討した。結果として、公正さの基準には、1)公共的道徳規範からの逸脱状況、2)自己の経済的な損失状況、3)人権侵害状況、4)対人的道徳規範からの逸脱状況、5)権力者の不正行為状況、6)特定者間における権利侵害状況という基準があることが明らかとなった。
共著者:中村慎佑、西迫成一郎、森上幸夫、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
「被害性、関与性、原因特定性、対処可能性という視点からの社会的不公正事態の分析 -社会的公正判断過程に関する研究(3)-」 | 共著 | 2007年01月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第26号 pp.37~54 | | | 本研究では,社会的不公正事態を被害性、関与性、原因特定性,対処可能性という4つの視点から捉えることによって検討することを試みた。まず、85項目からなる社会的不公正事態に対して上記4つの視点から評定を求めた。そして、測定された評定を用いて主因子法による因子分析を行った。その結果,社会的不公正事態に対する被害性、関与性、原因特定性、対処可能性のそれぞれの判断によって抽出される因子が異なる事がみいだされた。
共著者:中村慎佑、森上幸夫、西迫成一郎、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
「社会的規範からの逸脱行動の様相と類型 -社会的規範の普遍性と可変性に関する研究(1)-」 | 共著 | 2008年07月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第29号 pp.55~68 | | | 本研究においては、人がいかなる社会的事象を社会的規範からの逸脱行動としてとらえているかを問題とした。まず、予備調査において、社会的規範からの逸脱行動として考えられている項目を収集した。次に、収集された項目に対して、どの程度、社会的規範から逸脱していると思われるかについて評定することを求めた。因子分析を行った結果として、社会的規範からの逸脱行動は。1)非人道性、2)反公共性、3)非勤勉性の3つの状況の違いとして分類されることが見出された。
共著者:中村慎佑、西迫成一郎、森上幸夫、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響 | 単著 | 2010年03月 | 「相愛大学 人間発達学研究」 創刊号
| | 49-56 | 統制の所在,自己意識,自己開示傾向がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響することを検討するために,大学生を調査対象とし質問紙調査を行った。得られた回答に対して,構造方程式モデリングによる検討を行ったその結果,統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し,ネガティブな反すう傾向は入眠時間あるいは睡眠傾向に影響することが検証された。 |
社会的不公正事態の類型化および社会的不公正事態にともなう感情反応(査読付) | 共著 | 2011年03月 | 「心理学研究」
第81巻6号 | 中村慎佑・森上幸夫・西迫成一郎・桑原尚史 | 585-592 | 本研究は、人間の健康とも関わりの深い怒り,嫌悪,軽蔑,悲しみをはじめとした多様な感情を取り上げ、人間関係の不和やストレスフルな出来事である社会的不公正事態に対する感情の喚起について検討した。その結果、想定される社会的不公正事態の種類によって喚起される感情が異なることが示された。
共著者:中村慎佑、森上幸夫、西迫成一郎、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
大学への受験行動及び入学の意思決定に及ぼす要因の研究 | 共著 | 2012年03月 | 「相愛大学研究論集」
第28巻
| 西迫成一郎・金児曉嗣・山本裕 | 121-137 | 本研究では、大学への受験行動及び入学の意思決定に及ぼす要因を検討した。その結果、ホームページとオープンキャンパスといった情報発信力、彼らにとって重要な他者(特に両親や高校の先生)の考え、いかなる勉強ができていかなる資格が取れるかが重要な要因であることがが改めて検証された。
共著者:西迫成一郎、金児曉嗣、山本裕
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
社会的行動における望ましさとは -社会的規範の普遍性と可変性に関する研究(2)- | 共著 | 2012年09月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」
第37号 | 中村慎佑・西迫成一郎・森上幸夫・桑原尚史
| 23-35 | 本研究においては、人がいかなる社会的事象または社会的行動を望ましい行動と捉えているのかを問題とした。望ましい社会的行動の収集後、収集された社会的行動の項目に対してどの程度望ましいと思うかを評定してもらい、それに対して因子分析を行った。その結果として、望ましい社会的行動は、献身、勤勉、謙虚、自制の4つの状況の違いとして分類されることが見いだされた。
共著者:中村慎佑、西迫成一郎、森上幸夫、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
社会的不公正事態への対処方略とその有効性の検討 | 共著 | 2016年03月 | 大阪国際大学紀要 国際研究論叢 第29巻第3号 | 森上幸夫・中村慎佑・西迫成一郎・桑原尚史 | 75-84 | 本研究は、社会的不公正事態に対して対処方略が存在するか否か、また、対処方略があるとするならばいかなるものであり、そして、それらの対処方略が実際に有効と評価されているのかについて検討した。
共著者:森上幸夫、中村慎佑、西迫成一郎、桑原尚史
担当部分:共同研究につき抽出不可能 |
社会的公正事態の構成要素に関する研究 : 社会的公正事態に関する研究 (1) | 共著 | 2020年01月 | 「関西大学総合情報学部紀要 情報研究」 第50号 | 中村慎佑・西迫成一郎・森上幸夫・桑原尚史 | 33-45 | 本研究の目的は,人がいかなる社会的事態に対して公正さを感じるかについて検討することであった.調査1では,予備調査を通じて,人が公正さを感じる多くの状況を収集した.そして,収集された社会的事態を55項目に整理した.続いて,これらの55項目の社会的事態に対して正しさの評定を求めたのちに社会的事態に対する因子分析を行った.因子分析の結果,社会的公正事態は,1) 対人関係における配慮性,2) 社会制度の望ましさ,3) 人格の実直性という三つの異なる状況に分類された.調査2では,これらの三つの状況を仔細に分析することを目的とした. |